紫のバラは栽培が難しい?
昔は難しかったが今は違う
以前は紫色のバラは病気になりやすく、栽培が難しいと言われていました。しかし今は耐病性に優れた紫色のバラが多く発表されています。
今でも難しいバラも
ガブリエル・ブルーヘブンなど、繊細で栽培の難しい上級者向けのバラもあります。
下の写真は10月中旬のブルーヘブン です。ぎふワールド・ローズガーデンで撮影しました。
赤みの少ない、美しい紫色です。性質はややデリケートで、初心者向きではありません。
初心者向けの紫バラ
ノヴァーリス〜最強!
コルデスから2010年に発表され2013年にADR認証されました。「最強の青バラ」と呼ばれるように、病気に強く、栽培が容易です。最近の人気品種です。
黒星病になりにくく、月に1回程度の薬剤散布で十分です。実際に育ててみても、その強さには驚かされます。
樹勢も強く、株が早く大きくなります。放っておくと大きくなり過ぎるのでたまに切ります。
実際に栽培した感想はこちら。
リラ
ロサ・オリエンティスから2020年に発表された新しい品種です。黒星病に強く、月に1回程度の薬剤散布のみできれいな葉を保つことができます。
四季咲きの中輪です。
紫色のバラは香りの薄いものが多い中で、このバラは中香なのが特徴的です。
品切れのことも多い、人気が高いバラ。実際に栽培した感想はこちら。
プラムパーフェクト〜ノヴァーリスと同じくらい強い!
コルデス作出、2018年日本発表のバラ。濃い赤紫色の花色が遠くからでも目を引きます。
花径7センチの丸弁ロゼット咲きの花が数輪の房咲きになって咲きます。
木立性。四季咲きで秋にもよく咲きます。
月1回程度の薬剤散布できれいな葉を保てますが、無農薬栽培も可能です。とても丈夫で育てやすいバラです。これもすぐに大きくなります。
実際に栽培した感想はこちら。
シュリンクス
2020年にロサ・オリエンティスから発表された新しい品種。
樹高が150センチ〜180センチと高めです。
丸弁咲き〜波状弁咲きで、中輪の花が房になって咲きます。
黒星病にとても強く、1ヶ月に1回の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。無農薬栽培も可能です。
ブルーグラビティ
2020年にロサ・オリエンティスから発表されました。赤みのない「青」に近い花色が特徴的です。
花弁の根元が淡いグリーンとなってグラデーションが美しい、咲きかけた花です。
咲き進むとこんな感じに。少しうどん粉病が出ています。
四季咲きで中輪。微香。2週間に1回の薬剤散布が必要。
実際に育ててみた感想としては、強いけど、ノヴァーリスほどではない、という感じです。濃い緑色のゴワゴワした葉が強そうに見えてそうでもない、という。
ただ淡い藤色の花色はとても美しいです。
栽培記録はこちら。
カインダブルー
コルデスから2015年に発表されました。黒星病に強く、月1回程度の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。
四季咲きで中大輪。微香です。
令の風
2020年に京成バラ園芸から発表されました。
四季咲き。花径10センチの淡いラベンダー色の花が房になって咲きます。
咲き始めはカップ咲きで、咲き進むと平咲きになります。
トゲが少なく扱いやすいです。
直立性の樹形で枝が暴れません。
黒星病に強く、月1回程度の薬剤散布をすればきれいな葉を保てます。
2020年第18回ぎふ国際ローズコンテスト金賞を受賞しています。
初心者向きの紫のバラ7選でした。いずれも育てやすいものばかりです。栽培した中では強い順に ノヴァーリス=プラムパーフェクト>リラ>ブルーグラビティです。バラ選びの参考になれば幸いです。
ロサオリエンティスのリラは特に人気ですが、下のショップで購入できるようです。