最高気温17度、11月中旬の「ぎふワールド・ローズガーデン」でまだ咲いていたバラの中で、耐病性が高く初心者向きなものをご紹介します。写真は全て11月中旬のものです。
よく咲いていたバラ
ピンク色のバラ
「雨ニモマケズ・リバーシブルピンク」
第17回ぎふ国際ローズコンテスト金賞他、多数の受賞歴がある優秀なバラです。
花径10センチの大輪のカップ咲きで、花弁の内側は鮮やかなローズピンク、裏側が白のリバーシブルになっています。
四季咲き性が強く、晩秋まで開花します。
耐病性が高く、月1回の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。樹勢も強いため、もし葉を落としてもすぐに回復する力があります。
うつむいて咲いています。
11月中旬にこれだけ咲いています。
下の方は少し黒星病のようですが、全体としてはきれいな葉を保っています。
「ザ・フェアリー」
ポリアンサ系の名花です。
花径3.5センチの小輪の花が多く咲きます。樹高60〜90センチとコンパクトで、枝は横張りに伸びるので、グラウンドカバーとしても使えます。
耐病性が高く、月1回の薬剤散布できれいな葉が保てます。
香りは弱いです。
枝が伸びてしまっています。
「ラリッサ・バルコニア」
2014年コルデス作出。
花茎8センチの中輪の丸弁ロゼット咲きです。香りはあまりありません。
樹高60センチとコンパクトなので鉢植えにも向きます。
耐病性が高く、年に数回の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。
朝の雨で花弁が傷んでしまっていますが、花数は多いです。
「シャリマー 」
2019年ロサ・オリエンティス発表の新しいバラ。
花径8センチの淡いピンクの花が数輪の房咲きで咲きます。華やかな宝珠弁咲き。
枝が細く繊細な印象の株ですが、耐病性はとても高く、春の芽出しの頃・夏剪定の頃と、年に2回の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。
四季咲き。樹高1.3m、ダマスクとティーとハーブの中香。
「愛のすみか」を意味するサンスクリット語から命名されました。
蕾もあります。
「セプタードアイル 」
1996年作出のイングリッシュローズ。新しい品種ではないですが、耐病性が強く、月1回程度の薬剤散布できれいな葉を保つことができます。
花径8センチのカップ咲きの花が数輪の房となって咲きます。
咲き始めは濃いピンク、咲き進むと薄いピンクへと花色が変化します。
横張り性で樹高1.5m、樹勢が強いです。
ミルラの中香。
10月中旬もよく咲いていましたが、11月中旬でも花数が多いです。
雨後とは思えない花の美しさです。
赤色のバラ
「マイローズ 」
2019年発表のロサ・オリエンティスの人気品種。
花径8センチの鮮やかな赤いバラ。鮮やかで小さめのころころとした花が多く咲きます。
低温期はやや濃い赤のカップ咲き、夏など高温期は明るい赤のロゼット咲き。
花持ちが良く、咲き進んでも花色の変化があまりないのが特徴です。
四季咲き性で秋もよく咲きます。木立樹形です。
11月中旬にこれだけ咲きます。
うどん粉病、黒星病、どちらにもとても強く、庭木のように虫が出た時だけ薬剤散布を行えばよく、年に数回のみの薬剤散布できれいな葉を維持できます。
樹高90センチとコンパクトで葉が密に茂りまとまりがよいため、鉢植えにも向きます。
花持ちが良いため切りバラにも向きます。
「ダブルノックアウト」
耐病性の高い「ノックアウト・シリーズ」の一品種。
花径5センチの剣弁高芯咲き。
花色はローズピンク〜赤で四季咲き。早春から晩秋まで咲き続けます。
11月中旬に多くの花が咲いています。
横張りで樹高は90センチ程度とコンパクト。
香りはあまりありません。
月に一回の薬剤散布できれいな葉を保つことができ、無農薬栽培も可能です。
黄色のバラ
「レヨン・ドゥ・ソレイユ」
2015年ADR認証。
花付きがとても良く、房になって咲きます。実が付きにくく咲きがら切りをしなくても次々に咲きます。
直立性の株はとげが少なく扱いやすいです。
樹高1mとコンパクトなため鉢植えにも向きます。
花径6センチ。丸弁八重咲き。
四季咲きで秋もよく咲きます。香りはあまりありません。
植えてある株数も多いのですが、1株1株の花数も多いです。
紫色のバラ
「令の風」
2020年に京成バラ園から発表されました。
四季咲き。花径10センチの淡いラベンダー色の花が房になって咲きます。
咲き始めはカップ咲きで、咲き進むと平咲きになります。
トゲが少なく扱いやすいバラです。
樹高1,5mの直立性の樹形で、枝が暴れません。
黒星病に強く、月1回程度の薬剤散布をすれば良いです。
2020年第18回ぎふ国際ローズコンテスト金賞を受賞しています。
秋にも多くの花が咲きます。
花弁が傷んでいます。
「オドゥール・ダムール」
青みのある濃いピンクのバラ。コルデス作出。四季咲きで、中輪の花が晩秋まで咲きます。
木立としても小型のつるバラとしても仕立てられます。
花名は「愛の香り」を意味するように、香り高いバラです。
背が高いです。
まあまあ咲いていたバラ
「ピンク・ビンテージ」
特に初心者向けのバラという紹介はされないバラですが、照り葉で、あまり黒星病にかかっていないようだったので、もしかしたら耐病性が高いのではないかと思いました。
花色は、淡いブラウンからピンク色へのグラデーションになります。
中大輪で、カップ咲きから平咲きになって外側の花弁がピンク、内側の花弁は明るい茶色になります。
爽やかなスパイスの香りです。
直立するブッシュ樹形で、シュートがよく出ます。しかし、枝が伸びすぎることもなく、樹高1mとコンパクトで鉢植えにも向きます。
耐病性が高く、春から晩秋まで良く葉を茂らせ、繰り返し開花します。
明るい茶色〜シャンパンゴールドの内側の花弁。
蕾は赤色です。
外側の花弁はピンク色です。
花数は少なめですが、葉も花も健康的で痛みが少なくきれいな状態でした。
以上、晩秋までよく咲くバラでした。「シャリマー 」「セプタードアイル 」「マイローズ 」「令の風」「ダブルノックアウト 」[レヨン・ドゥ・ソレイユ」などは10月にもよく咲いていました。バラ選びの参考にしていただければ幸いです。
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