ADR認証品種を中心に、病気に強く栽培の手間のかからない初心者向けのバラを紹介したいと思います。
ADRとは世界一厳しいと言われるバラの認証システムのこと。ADR認証を受けたバラは病気になりにくく育てやすい。
ADR認証品種
「フロレンティーナ」
2016年にADR認証されています。
2〜3m伸びるつるバラです。花径8センチのカップ〜ロゼット咲き。濃赤色で数輪の房咲きです。
二番花までは四季咲きのように咲くが、夏以降の花数は少なくなります。
若い葉は赤く、やがて濃い緑色の照葉になります。経験上、照り葉は病気になりにくいです。
枝を真っ直ぐ伸ばしても株元からよく咲きますが、花首がやや長いためアーチよりフェンスやオベリスクに向きます。
枝の寿命が長く、シュート更新するタイプとは異なり、古くなった枝にも花を付けます。
花持ちが良い。返り咲きで秋にも少し咲きます。
香りはあまりありません。
「チェリー・ボニカ」
2015年ADR認証。
花径7センチの丸くコロンとしたカップ咲きです。
赤い花色に微かにローズ色がかかります。
四季咲きで秋まで絶え間なく咲きます。
新芽が次々と出るため、花がら摘みをする必要がありません。
樹高は0.7mとコンパクトで、枝が暴れないため扱いやすく、鉢栽培にも向きます。
無農薬でも栽培可能です。香りはあまりありません。
「グレーフィンディアナ」
2014年ADR認証。
花径10センチの大輪で半剣弁高芯咲き〜カップ咲き。
花色は紫・黒よりの濃い赤。咲き始めの赤紫色が咲き進むにつれて明るくなる。
比較的雨にも強く花もちもよい。
赤みがある若い葉も美しい。トゲが多め。
樹高1.5mの半横張り性。背が高くがっしりした印象の株。
ダマスクとフルーツの香り。
「岳の夢」
2009年ADR認証。
花弁の内側が明るい赤色、外側が白色と個性的な花。
花径4センチの丸弁高芯咲き。
1房に10輪以上蕾を付け、花束のように咲く。
半横張り性で樹高1m程とコンパクトで扱いやすい。
香りはあまりない。
名付け親は脚本家倉本聰氏、ドラマ「風のガーデン」ヒロインの弟の名前を冠している。同じく倉本聰氏が名付け親のバラには「ルイの涙」がある。
「キャンディア・メイディランド」
2008年ADR認証
四季咲きで、鮮やかな赤色の個性的な花が絶え間なく咲く。
香りはあまりない。
横張り性で樹高は1m程度とコンパクト。
房で多くの花を咲かせながら次の枝を成長させて、また花が咲くため、長く開花を楽しめるバラ。
初冬の霜が降りる頃には紅葉も楽しめる。
栽培に手間がかからないため、公共の公園などにも植えられている。公園の「キャンディア・メイディランド」はこちら。
ADR認証品種以外の耐病性の強いおすすめ品種
「マイローズ 」
2019年発表のロサ・オリエンティスの人気品種。
花径8センチの鮮やかな赤いバラ。鮮やかで小さめのころころとした花が多く咲く。
低温期はやや濃い赤のカップ咲き、夏など高温期は明るい赤のロゼット咲き。
花持ちが良く、咲き進んでも花色の変化がない。
四季咲き性で秋もよく咲く。香りはあまりない。木立樹形。
うどん粉病、黒星病、どちらにもとても強く、庭木のように虫が出た時だけ薬剤散布を行う。2ヶ月に一度の薬剤散布のみできれいな葉を維持できる。
樹高90センチとコンパクトで葉が密に茂りまとまりがよいため、鉢植えにも向く。
花持ちが良いため切りバラにも向く。
「ルビー・フラワー・カーニバル」
2012年コルデス作出。
四季咲きで花付きがとても良く、花径6センチの花がブーケのように房咲きになる。
花持ちが良く、実も付きにくいので、春から秋まで繰り返し長く花を楽しむことができる。
葉は照り葉でよく茂る。うどんこ病・黒星病に強く樹勢も旺盛。
樹高は90センチ程度とコンパクト。
香りはあまりない。
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