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バラ初心者のための黒星病 予防と治療 おすすめの薬剤も

バラ栽培を始めて3年。初心者向けのバラだけ育てています。

黒星病とは?

葉に黒い点ができる病気

葉に黒い点ができるため黒点病とも言います。黒い点ができた後は葉が黄色くなり、やがて葉が落ちてしまいます。

葉が落ちると光合成ができなくなり生育が著しく悪化し、生育期に養分を蓄えることができなかった株は寒い冬を乗り越えられず、枯死することもあります。

いったん黒点ができたり黄変した葉はもう元に戻りません。

感染力が強い

黒星病は感染力がとても強く、1つの株に発生すると瞬く間に周囲の株にも感染してしまいます。

バラがかかりやすい病気

バラの病気の中で一番発生が多いのが黒星病です。

黒星病の原因は?

病原菌が葉から侵入

黒星病の原因は、糸状菌というカビの一種です。糸状菌は濡れた状態など多湿な環境で胞子が繁殖しやすくなります。

この菌は土の中にも水の中にも存在し、赤土よりも保水率の高い黒土の中に多く存在します。

雨が原因?

雨が葉に当たったり、雨の跳ね返りが葉に当たることで、病原菌が葉から侵入して発病します。

黒星病にかかりやすい季節は?

梅雨や秋雨の季節

黒星病は蕾を付け始める4月中旬以降から発生しますが、ピークは梅雨の時期です。

その後、台風や秋雨の時期も雨によって黒星病が広がりやすいです。

1年中油断できない

梅雨が明け、真夏になると暑さによって病害の進行はやや抑えられます。

しかし気温が低下し始める秋から再度発生し、バラが休眠する12月まで続きます。

さらに黒星病の菌は、発病した葉や枝、落ち葉で越冬し、翌春に増えて新葉に伝染します。

黒星病を防ぐには?

定期的な薬剤散布

黒星病の予防に効果のある薬剤にはいくつかの種類がある。その多くは希釈して散布器を用いて葉に散布するもので、バラ栽培初心者にはハードルが高いかもしれません。

そこで手軽なスプレータイプと株元に撒くタイプのものを紹介します。

「マイローズ 殺菌スプレー」(住友化学園芸)

黒星病の予防と治癒効果があります。回数制限なく、年何回でも使用可能です。

「ベニカⅩファインスプレー」(住友化学園芸)

黒星病の予防に効果があります。年4回までの使用回数の制限があります。

ベニカXガード粒剤」(住友化学園芸)

粒剤なので株元に撒くだけと手軽です。黒星病の予防に効果があります。

年4回までの使用回数の制限があります。

病原菌の薬剤耐性獲得を防ぐために、異なる作用で治療や予防の効果を示す薬剤をローテーション散布するのがおすすめです。

葉が濡れたままにしない

黒星病は葉が5〜6時間濡れているときに感染するので、葉を濡れた状態のままにしないことで感染を防ぐことができます。

バラを風通しの良い場所に植えたり、枝や葉が混み合った状態にしないことで、葉が乾燥するようにすることが大切です。

水の跳ね返りを防ぐ

株の根元にマルチングして雨の跳ね返りを防ぐと黒星病予防になります。

また、水やりの際は葉に水をかけず、土が跳ね返らないよう、株の根元に静かに行うことも効果的です。

肥料を与える

肥料が切れて葉が薄くなってくると黒点病が侵入しやすくなります。肥料が効いて葉にツヤがあると病気の侵入を抑えられます。

適切な量の肥料を切らす事なく効果的に与えておくことで、病気の侵入を防ぐことができます。

黒星病にかかったらどうすればいい?

葉を摘み取る

一度、黒星病にかかった葉は、もう元に戻りません。そのため、病気が他の葉に感染しないように、黒い点が出た葉を摘み取ります。

次に、もう感染しているかもしれないため、隣接した葉も摘み取ります。見た目で黒い点が出ていない葉も、多くの場合は既に感染しており、数日の間に発症することが多いのです。

摘み取った葉は放置せずに捨てましょう。また、落葉した葉も、拾い集めて捨てます。

摘み取った葉を放置すると、他の葉や株に感染が拡大する可能性があるので、必ずゴミ袋などに入れて集め処分しましょう。

殺菌剤を散布する

病気の葉を摘み取ったら殺菌剤を散布します。

「マイローズ殺菌スプレー」(住友化学園芸)

黒星病の治癒効果があります。

年に何回でも使用可能です。

黒星病を抑えるためには治療効果のある殺菌剤を散布する以外の手段はありません。

ただし治癒効果のある殺菌剤を散布しても、黒点や黄変した葉が元に戻るわけではなく、葉に浸透した菌が退治されるのみです。

殺菌剤を散布する際に気をつけること

風邪のない曇天の、気温がなるべく低い朝夕の時間帯に行います。

1度の殺菌剤の散布で病害が抑えられないときは、黒星病の葉をむしり取りつつ、1週間間隔を目安に、複数回薬剤散布をします。

薬剤は株全体に散布します。葉の表、葉の裏の両方に散布をし、薬剤がしたたり落ちる程度まで行います。

症状が酷いときは思い切って丸坊主にすることも?

黒星病が酷く、ほとんどの葉に黒い点が出ているときは、9月上旬までであれば思い切って丸坊主にしてリセットする方法もあります。

これは葉の摘み取りをせずに薬剤散布をしても、黒星病を完治することができないために行う、最終手段です。

黒星病は予防が大切

黒星病にかかった葉はもう元に戻りません。治癒効果のある薬剤を散布しても、感染が広がらないようにすることしかできません。

そのため、黒星病対策は予防が大切になります。以下のような方法が黒星病に効果的です。

  • 株元へのマルチングで雨の跳ね返りを防止
  • 鉢植えは雨の当たらない場所に置く
  • 定期的な薬剤散布

雨対策と薬剤散布で黒星病を予防できます

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